NetBSD 1.4.1 インストールガイド簡易版 インストールの方法には、次のA) B)があります。 A) pc-98 full distributionを使用する。 B) i386/ATのfull distributionを用い、pc-98差分を上書き追加する。 B)の方法では、pc-98に不必要なバイナリーが残る等の弊害もありますので、 出来る限りA)をお勧めします。 ****************************************************************** 注意: 現在、方法B)の差分バイナリーは用意されていません。 ****************************************************************** 1) 必要なバイナリー 方法A)の場合。 kern.tgz base.tgz etc.tgz comp.tgz text.tgz games.tgz man.tgz misc.tgz boot.fs (フロッピードライブ1.44M対応機種の場合) boot-small.fs (1.44非対応機種の場合) 方法B)の場合。 i386/ATのdistribution sets一式 pc-98差分バイナリー。つまり、 kern98.tgz base98.tgz etc98.tgz comp98.tgz text98.tgz games98.tgz man98.tgz misc98.tgz boot.fs (フロッピードライブが1.44M対応機種) boot-small.fs (1.44非対応) 2)ブートフロッピーの作成。 フロッピーdiskを1枚用意します。1.44M対応機種は1.44Mで、 1.44M非対応機種は2HC (2HDではない)でフォーマットしておきます。 1.44M対応機種はboot.fsをrawrite.exe(DOS上なら)もしくは dd (Unix上なら)で書き込みます。 1.44M非対応機種はboot-small.fsを同様に書き込みます。 3)ブートする。 あらかじめ、install先の媒体にMSDOS (or window)で NetBSDをインストールするDOS partitionを1つ確保しておきます。 #もちろん、windows 95等との同居も可能です。 フロッピーを入れて立ち上げます。 注意: ブートの最初のシーケンスで Config devices: hit space if you want と表示された時にspaceを打つことでconfigモードに入れます。 ここで、legacy Cbusデバイスのioベース、割り込み番号、 configuration flagsを変更する事が可能です。 もし、NetBSDで使用可能なデバイスにもかかわらず、 ioベース、configuration flagsの違いで認識されない場合は、 ここで変更してください。 注意: Pc cardsやPnPデバイスは変更できません。 これらは、完全な自動認識です。苦労を避けたいのであれば、 出来る限りPnPモードでデバイスを使用してください。 4) インストールの実行 (partitioningまで) 画面の指示に従って実行すれば特に困る事はないでしょう。 ここでは、注意すべき点を書いておきます。 一般的な注意: *)裏コンソールが用意されています。何か問題が発生した場合は、 installerを中断する事なく、裏コンソールに移って、各種コマンドを 実行し、システムの状況を把握したり、設定する事が可能です。 裏コンソールには、 ctrl + F2で移れます。戻るには ctrl + F1 です。また、画面をスクロールして過去の履歴が参照出来ます。 ctrl + up, ctrl + downでスクロールします。 *)日本語文字化けが起きる可能性があります。起きた場合、 ctrl + Lを押して再描画してください。 5) installの実行(配布セットのインストール) #現在、X windows distributionは用意されていません。 #別途NetBSD/pc98用X98を入手してください。 配布セットの取得方法としては、ftp、nfs、ローカルな disk(msdos or ffs)等様々な方法が可能です。 ここでは、MSDOS partitionに既に配布セットを保存しているとして、 そこからの取得を考えましょう。 MSDOS partitionはIDE disk 0つまりwd0にあるとしましょう。 マウントされていないファイルシステム からのinstallを選択します。 MSDOS partitionはNetBSDからunix partitionとして認識されています。 どのpartitionとして認識されているか確認する為に、 裏コンソールに移り disklabel wd0 とコマンドを打ちます。以下のように表示されるでしょう。 # /dev/rwd0d: type: ESDI ....... 8 partitions: # size offset fstype [fsize bsize cpg] a: 65416 983280 4.2BSD 1024 8192 16 # (Cyl. 7230 - 7710) b: 130968 1048696 swap # (Cyl. 7711 - 8673) c: 2186880 983280 unused 0 0 # (Cyl. 7230 - 23309) e: 983144 136 MSDOS # (Cyl. 1 - 7229) g: 65416 1179664 4.2BSD 1024 8192 16 # (Cyl. 8674 - 9154) h: 1924808 1245080 4.2BSD 1024 8192 16 # (Cyl. 9155 - 23307) この例では、eにMSDOSが認識されていますね。よって、MSDOS partitionは wd0eで認識されています。ですから、表画面に移り、 デバイス: wd0e ファイルシステム: msdos と入力します。後は、配布セットの保存してあるdirectoryも入力しましょう。 例えば、\unix\tarfiles以下にある場合は、/unix/tarfilesと入力します。 注意: 方法B)の場合、この段階でinstallするのは、i386/ATのバイナリーです。 ですから、i386/ATバイナリの配布セットのある場所から取得する 指示をします(通常cdromですね)。 pc-98部分は後程installします。 注意: MSDOSフォーマットのMOの場合は、disklabel sd0等で MSDOSが表示されません(MSDOSフォーマットされたMOは大容量フロッピー とMSDOSが扱うため)。この場合、全体を指すd partition、sd0の場合なら sd0dを指示してください。 同様に、PD(sd)やSuper floopy(sd)等も、MSDOSからの扱いは 大容量フロッピーなので、d partitionを指定してください。 後は、installerの指示に従えばinstall終了まで問題はないでしょう。 installが終了するとメイン画面に戻ります。 方法A)を選択している場合は、これで終了です。再起動を選択しましょう。 方法B)を選択している場合は、 ”マシン固有バイナリによる上書き” を選択します。 ここで、i386/AT配布集をインストールした時と同様の指示が出ますので、 カスタムを選択し、pc-98差分バイナリのある場所を指示します。 #i386/AT配布セットとpc-98差分バイナリ配布セットは同じ場所にある必要は #ありません。i386/ATはcdromから、pc-98差分はftp等が可能です。 以上で終了です。 補足: 1.3.3から1.4.1移行の注意 1) /etcの設定ファイル群は大幅に変更を受けています。各自、 etcのファイル群を参照し変更を取り入れて下さい。特に、 a) nssswitch.confとmailer.conf, rc.shutdownが新規に増えています。 b) rc.conf rc.localが変更されています。 2) apm搭載機種の電源断は halt -p shutdown -p です。今までと違い、このオプションなしでは、電源は切られません。 3) kernel config filesの注意点は、 options COMPAT_13 また、PEGC搭載機種は、 options KTHREAD_VM86BIOSD # Vm86bios tasks また、apm搭載機種は(VM86 関連は必須) options APM_AUTO_START # APM automatic start を追加してください。 GENERIC config fileを基本的に参照してください。 NetBSD/pc98 Core Team